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昨年残念ながら見逃した映画、「フェスティバル・エクスプレス」。なぜ見たかったかといえば、夭折のボーカリスト、ジャニス・ジョプリンが出ていたからだ。
ジャニスとの出会いには、一つの偶然があった。好きなアーティストが影響を受けていたボーカリストの一人として挙げていたので、CDを買いに行ったのだが、帰宅後、アルバムの中の「summer time」を聴いて驚いた。ちょうどその頃流れていたカレーのCMで気になっていた曲だったのである。一瞬男かと聴き間違えるほどの枯れた歌声が印象的だった。
その時からもう18年ほど経過している。今でも勿論好きで、割とよく聴くのだが、まるで魂を搾り出すように歌うのを聴いていると、27才で世を去ったことが妙に納得できる。今ふと思えば、いつの間にか年齢を追い越してしまっていることに、感慨を感じる。
昨年買ったウッドストックのDVDにも、歌う彼女の姿が出ていた。相変わらず情熱を込めて歌う姿が、そこには有った。しかし沢山の観客を喜ばせることは出来ても、個人としての幸せにはなかなかめぐり合えなかったようだ。アルコールとドラッグに溺れ、異性関係、時には同性関係にも恵まれなかった彼女は(バイセクシャルだった彼女は複雑な三角関係に陥ったこともあるらしい)日々何を考えて歌っていたのだろう。70年代の負の部分を、まるでたった一人で背負っていたかのように思える。
ジャニスについてサイト巡りをしていた時、ある興味深い記事を見つけた。遺作となった「PEARL」に、「Buried Alive in the Blues(生きながらブルースに葬られ)」という曲がある。格好良い曲だと思う一方、なぜボーカル名義のアルバムなのにインストゥルメンタルなのか疑問に思っていたのだが、その記事には、歌入れの前に世を去ってしまったのがその理由だということが記されてあった。
タイトルは、「Move Over」という曲の邦題である。彼女はどんな祈りを持ち、何を我々に伝えたかったのだろう。
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トラックバック時刻: 2006年06月14日 12:54